エリクソンの心理学:発達課題


エリクソン(Elik_H.Elikson_1902〜1994)とは発達心理学で有名なユダヤ系アメリカ人の心理学者です。

彼は 他人種国家のアメリカに生まれ、その様々な人種の様々な育児法から健全に育った子供にはこういう事が共通している、 きちんと発達するためにはこういう部分が必要だということを実証的にみつめ独自の理論を作り上げました。

その理論は”成長の時期にはそれぞれ満たされなければならない課題がある”というもので「発達課題」と言われるものです。

この発達課題がきちんと乗り越えられないと後々心に問題(不登校、家庭内暴力、拒食症など)が生じてきてしまいます。


エリクソンは人間の生涯(ライフサイクル)を次のようなステージに分けて発達の方向性、障害をとらえています。
@乳児期…基本的な信頼感
A幼児期…自立性(衝動のコントロール)
B児童期…自発性、積極性、子供同士の遊びで得るルール
C学童期…勤勉性の獲得、子供同士で学びあうこと
D思春期・青年期







それでは具体的にそれぞれ成長期別の発達課題(育児課題)について詳しく見ていきましょう。






乳児期(1歳〜1歳半):信頼感の獲得

人生で最初のこの時期に満たされなければならない課題は周囲の人に対して「信頼」の感情を持つということです。

周囲の人というよりいつも身の回りの面倒を見てくれる母親との信頼関係を築くということが、その後に出会う 世の中の人々に対する基本的な信頼感を抱かせることにもなります。
そして自分自身も信頼できるようになるのです。

それではどうやって「信頼」の感情を育んでいくかといいますと「赤ちゃんが望んだことは満たしてあげる」 ということです。

夜中におっぱいが欲しくて泣く、オムツを替えて欲しくて泣く、抱っこして欲しくて泣く、 遊んで欲しくて泣く…これらの泣きのサインに出来るだけ答えてあげてください。

この時期に母親(養育者)に どれだけ依存できたかということがその後の「信頼」の大きさを決めます

そして十分依存できると自立への ステージにステップアップできるのです。

この時期やらなければいけないことはただ一つ、赤ちゃんの欲求を 満たしてやること!これだけです(笑)!!







幼児期(1歳半〜4歳):自立性(衝動のコントロール)

乳児期で自分の欲求を満たされた子供は自分がこの世に生まれてきたことに対する基本的な安心感を得ることが出来ます。

そしてこの時期になるとしつけというかちでなかなか自分の要求が通らなくなってきます。
するとかんしゃくを起こしたり 泣いたり起こったりするようになります。

この時期の子供は自分の衝動をコントロール(変更したり、後回しにしたり) できません。これは未来の感覚が無いからだそうです。
未来の感覚というものは未来を信じるような気持ちとともに 育まれていくものなのだそうです。
ですから未来に対して楽しいことが起こるような予感が膨らんでくるような毎日の生活を 送るように心がけなければいけません。

「これが終わったらアイス食べていいよ」と言ってその場をとりつくろっても、 終わるのをきちんと待ったのにアイスをもらえなければ子供だって次の約束はまもれませんよね?子供との約束は守りましょう !

またこの時期、何でも自分でやりたがるようになります。
自分で服を選んだり靴を履いたり身の回りのことをしたがります。

これは自分も家族の一員として同じように生活に参加したい、生活課題をやり遂げたいと言う意思の表れなのだそうです。

この事ができたという実感とともに自分の衝動をコントロールする力が育まれていきます







児童期(4歳〜7歳):自発性

幼児期は自分に対する探求ですが児童期は周囲の世界に対する積極的な探求です。

幼児期に自分の衝動をコントロール することを獲得できると 幼稚園時代のこの時期は好奇心が旺盛になり自分の周囲の世界を積極的に探索し始めます。
自分の活動を通して、環境と自分の間に発生する結果を観察して、周囲の世界の意味を考え理解していくのです。

それは科学者のひとつの法則を探求する姿と似ています。同じことを何度も試してその結果どういうことが起こるか 体で体験しているのです。
これを大人に言わせると”いたずら”となります。
こうするとどうなるかということを 0の状態から一つ一つ体得していく…このことは私(理系大学出身)から言わせると途方もない実験です。
しかし 非常に大事なことだと思います。
そしてとてもワクワクすることで、ここでその”いたずら”を黙認される、かやめなさい! と阻止されるか、先回りされて「こうするとこうだよ」と言われてしまうか、大事なところです。
その後の探究心が育つかつぶれるかはここにかかっていると言っても過言ではありません。

このようにこの時期に知識を得ることの楽しさを学ぶそうです。
学校に入ってからも学ぶことの喜びというものを自然に感じられるように なって欲しいですよね。
学ぶ喜びを知らずに学童期を過ごしてしまうことはとても残念なことだと思います。

そしてこの時期大事なことのもう一つが子供同士のごっこ遊びなどを通してルールやモラル、役割り、責任、社交性 を学ぶことです。ごっこ遊びでなくても、自分たちでルールを作ったりして遊び、その中のルールに従ってこうしたらダメだとか順番を守るだとか いうことを大人から教わるのではなく自分たちで学びあっていくことが大事なのです。
子供同士の遊びというのは実は非常に大切で子供はそこから多くのことを学びます。
大人との遊び(上からこうやるんだよと一方的に教わる)では得られないものが たくさんあります。

習い事もいいですが子供同士で遊ぶ時間が豊かな人格を形成するのに一番重要だということを忘れないように したいものです。テレビやゲームに熱中しすぎるのが良くないと言われるのはこのことからでしょう。この時期気をつけて あげることは”いたずら”を可能な限りやらせてあげるということ、友達と遊ぶ時間を大切にしてあげるということです。









偉そうなことを書いていますが私もこうできるように日々格闘しています。育児は大変です。 一緒に頑張りましょう、豊かな人格が育まれることを願って…

※一部佐々木正美先生の手記から引用させていただいています。





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